2026.01.27
1歳前後の子供が歯磨きを嫌がるのはどうして?
みなさまこんにちは!
歯科医師の京嶌です。
「歯みがきをしようとすると泣いて嫌がる」「口を開けてくれない」——
1歳前後のお子さんに多いお悩みです。実は、これは「わがまま」や「歯みがきが嫌い」だからだけではありません。
赤ちゃんの生まれながらの反射「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」が関係していることがあります。
吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)とは?
赤ちゃんは生まれたときから、おっぱいや哺乳瓶から上手にミルクを飲むために「口に入ったものを吸う反射」を持っています。
これが吸啜反射です。乳首や指、スプーンなどが口に触れると、自然に吸おうとする反応が起こります。
この反射は、生後6〜12か月ごろにだんだん弱まっていきますが、1歳前後でもまだ残っている子も多いです。
そのため、歯ブラシの毛先が口に入ると「吸いたい」「押し出したい」といった無意識の反応が起こり、
不快に感じて泣いてしまうことがあります。
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どうすればいいの?
1歳前後の時期は、「慣れること」を目標にしましょう。
完璧にみがくことより、「歯ブラシは怖くない・嫌なものじゃない」と思ってもらうことが大切です。
ステップの例
1. 歯ブラシをおもちゃ感覚で触らせる
→ 自分で持ったり、親の歯みがきをまねしたりすることで興味を持たせます。
2. 口の周りに軽く当てるだけでもOK
→ 口に触れる感覚に少しずつ慣らします。
3. 短時間で終わらせる
→ 嫌がる前にやめることで「イヤな時間」という印象を防ぎます。
4. 歌や遊びを取り入れる
→ 歌いながら「歯みがきタイム=楽しい時間」にする工夫も効果的です。
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親が意識したいポイント
・嫌がる=叱らない
・無理に押さえつけない
・仕上げみがきは短く優しく
・1歳半頃から少しずつ仕上げを丁寧に
1歳の時期は「歯みがきのスタートライン」。
焦らず、少しずつお子さんのペースで慣らしていくことで、
将来の歯みがき習慣がぐんとスムーズになります。
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歯ブラシを嫌がる原因には、「吸啜反射」という自然な体の反応が関係していることがあります。
お子さんの成長に合わせて、「できる範囲で」「楽しく」歯みがきの習慣を育てていきましょう。
心配な場合は、歯科医院でお口の状態を見せていただければ、
お子さんに合った歯みがき方法をアドバイスいたします。いつでもご相談くださいね。

(歯科医師 京嶌)
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