2026.03.17
現代の食事と顎の発達 大切な「噛む力」
きじま歯科医院 歯科医師の喜島毅哲です
近年、「歯並びが悪い子どもが増えている」と言われることがあります。
その理由の一つとして注目されているのが、現代の食生活の変化です。
昔に比べて柔らかい食事が増えたことで、顎の発達に影響が出ている可能性があると考えられています
かつての日本では、干物や根菜類、玄米、繊維の多い野菜など、自然とよく噛む必要のある食材が多く食べられていました。
これらの食事は咀嚼回数が増え、顎の骨や咀嚼筋の発達を促すと考えられています。
一方、現代の食生活では、パンや麺類、ハンバーグ、柔らかい加工食品など、
比較的噛む回数が少なくても食べられる食品が増えています
さらに甘いお菓子で虫歯になり、乳歯の抜歯に至るケースもままあります
また、忙しい生活の中で食事時間が短くなり、よく噛まずに飲み込んでしまう習慣も見られます
その結果、成長期の子どもの顎の発達が十分に促されず、歯が並ぶスペースが不足し、
歯並びに影響することがあるといわれています
以下の画像は縄文人(上)と近代人(下)の顎の骨の比較をした画像になります
なんとなく近代人の骨の方がシャープなのがお分かりいただけるかと思います

ここで大切になるのが「食育」です。
食育とは、食に関する正しい知識と習慣を身につけることを目的とした取り組みで、
子どもの健やかな成長を支える重要な考え方です。
歯科の視点から見た食育では、栄養バランスだけでなく、「噛むこと」も大切なポイントになります。
例えば、よく噛む習慣を身につけることで、顎の発達を促すだけでなく、消化を助けたり、満腹感を得やすくなったりするなど、
さまざまなメリットがあります。
日常生活の中でも、次のような工夫を取り入れることで「噛む力」を育てることができます。
・繊維の多い野菜や根菜を取り入れる
・食材を少し大きめに切る
・よく噛んで食べる習慣をつける(目安:一口30回)
・食事の時間をゆっくりとる
歯や顎の成長は、日々の生活習慣と深く関係しています。
成長期の子どもにとって、よく噛んで食べることは、顎の発達や歯並びの形成にとってとても大切な習慣です
ご家庭でも「よく噛んで食べること」を意識しながら、楽しく食事をする時間を大切にしてみてください
〈歯科医師:喜島毅哲〉
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