2026.04.14
大人のむし歯と子供のむし歯
2026.04.14
みなさんこんにちは!
歯科医師の京嶌です。
「むし歯はどんどん減って、かわりに歯周病が増えている」と聞いたことはありませんか。
たしかに、むし歯の患者さんは以前に比べて減少しています。
これは1980年代以降、フッ化物(フッ素)を配合した市販の歯磨剤が普及し、
とくにこどものむし歯が大きく減ったことが大きな理由です。
ただしこれは、「むし歯がほとんどなくなった」という意味ではありません。
もともと日本はむし歯の罹患率が非常に高かったため、
ようやく世界的に見て標準的な有病率に近づいたというのが実情です。
厚生労働省の調査でも、20代前半までは過去と比べてむし歯の割合が明らかに減少していますが、
それ以降の年代では大きな増減はほとんど見られません。
また、むし歯の“でき方”は年齢によって異なります。
こどもや若い世代のむし歯は、歯の表面にあるエナメル質が溶かされるタイプが多いのに対し、
大人のむし歯は歯根(歯の根元)がダメージを受けやすいのが特徴です。
歯周病などで歯ぐきが下がると、本来は歯ぐきに覆われている歯の根元が露出します。
そこをむし歯菌がつくる酸が攻撃し、組織を溶かしてしまうのが大人のむし歯(根面う蝕)です。
さらに、加齢にともなって唾液の分泌量が減ることも、むし歯のリスクを高める要因となります。
むし歯が減ったと言われる時代だからこそ、年齢に応じたケアと定期的な歯科受診が大切です。
(歯科医師 京嶌)

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