皆さま、こんにちは。
歯科衛生士兼カウンセラーの宮岡です。
5月ですね。新緑の季節です。
今回は「認知症専門医が教える!脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!」の書籍の内容を紹介します。
皆さまの中に、記憶力が落ちた…。人の名前が出てこない…など思い当たる方はいらっしゃいませんか。
「歯を守ること」でその状況に歯止めをかけることができるという内容です。
なぜなら、「脳」と「歯」はとても強く結びついているからです。
「生きる」とは「食べる」ことです。
私たちは生まれてから死ぬまで口から栄養摂取し続けます。
歯を使って食物が細かくなるまで噛んで食べ続けます。
極端な話、手足がなくても生きていけるが、口がなければ生きていけないということです。
そして、脳は「生きる」ためにもっとも必要な「食べる」機能を最重要視して、口を含む歯の領域を特別に大きく設定をしたそうです。
だからこそ、歯を使って噛むだけで脳の広い範囲が活性化します。
例えば、歯が抜けて噛めなくなると脳への刺激が減ります。
その結果、脳が老化します。
逆をいうと「歯」を使って噛むだけで、脳の幅広い範囲が活性化するのです。
つまり、歯を守ることは脳を守ることに繋がります。
さて、皆さま認知症はご存知かと思います。
認知症とは記憶や思考など認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすことです。
厚生労働省は2025年には65歳以上の5人に1人、約750万人が認知症になると試算しています。
では、認知症になりやすい人となりにくい人の境目はどこになるかという事です。
この書籍の著者である認知症専門医の長谷川先生によると歯のケアをしているかどうかです。
認知症の原因物質の発生源となるのが、お口の中の歯周病だということです。
そして、先生の経験からいうと35歳がひとつのターニングポイントです。
35歳を過ぎると脳に認知症の原因物質が溜まりやすくなります。
このタイミングでこれまでにおこなってきた歯のケアを変えなければ認知症発症リスクが一気に固くなりことが、さまざまな研究で明らかになっています。
書籍にある認知症の患者様について紹介されていました。
歯科衛生士によるたった1回の歯のケアで認知症状が改善された患者様があらわれたということです。
92歳の男性で食欲が回復した患者様や79歳の物忘れが劇的に回復した患者様など。
他にも徹底した歯のケアによって認知症状が改善し、脳が若返ったとのことです。
著者である認知症専門医の長谷川先生によると、認知症患者様の治療にはお薬を服用して治していく方法患者様自身が興味を持っていることに挑戦し脳と心を活性化させていく方法などありますが、薬も使わずたいした時間もかけずに、認知症状を緩和・改善できたことは大きな驚きだったとのことです。
歯のケアは脳の老化防止につながるだけでなく、誤嚥性肺炎や糖尿病、動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞など全身疾患リスクを下げて健康寿命を延ばすことにもつながります。
<歯科衛生士兼カウンセラー:宮岡>