こんにちは、院長の喜島です。
今回は顎骨壊死についてお伝えします。
骨粗鬆症になると、ビスフォスフォネート製剤というお薬が処方される時があります。
ビスフォスフォネート製剤は、骨吸収を抑えて骨密度を増やし、骨折を防いでくれる薬ですが
この薬を服用していると歯科での外科処置に注意が必要になります。
ビスフォスフォネート製剤を摂取していると歯科での外科処置後に顎骨壊死が起きるリスクが上がります。
内服薬のビスフォスフォネート製剤もそうですが、癌の場合の骨転移予防として注射で投与する場合の方が更に顎骨壊死のリスクが上がります。
以下は、公益財団法人日本リウマチ財団からの顎骨壊死についての抜粋です。
①顎骨壊死とは何ですか?
• 顎骨壊死は、正確には「骨吸収薬関連顎骨壊死」と呼ばれ、骨吸収を抑制する薬剤によって生じる顎骨の壊死を指します。
• 骨吸収抑制薬としてビスホスホネート製剤(フォサマック、アクトネル、ベネット、リカルボン、ボノテオ、ボンビバ、リクラストなど)、 デノスマブ(プラリア)、ロモソズマブ(イベニティ)が関連しています。
• また、抗VEGF抗体製剤ベバシズマブ(アバスチン)も顎骨壊死を引き起こすことが報告されています。
②ビスホスホネート製剤を服用していると必ず顎骨壊死が起こるのでしょうか?
• 必ずしもそうではありません。経口のビスホスホネート製剤では10万人年あたり1件程度とされています。
• 長期間の服用や他のリスク因子がある場合、顎骨壊死のリスクは上昇します。
• 骨転移治療に使用した場合、顎骨壊死の発生率は100倍程度上昇することもあります。
③関節リウマチでは顎骨壊死が起こりやすいのでしょうか?
• 関節リウマチ患者は骨粗鬆症が併発することが多く、ビスホスホネート製剤を使用することもあります。
• ステロイド使用や口腔内衛生の悪化が顎骨壊死のリスク因子となります。
• 正確な頻度は不明ですが、定期的な歯科健診が重要です。
④なぜ顎骨だけに壊死が起こるのでしょうか?
• 顎骨は口腔内細菌と直接交通するため、口腔内衛生環境の悪さが影響します。
• 咬合力も要因であり、顎骨は全身の骨の中で新陳代謝が速いため、ビスホスホネートが高濃度に沈着しやすいと考えられています。
顎骨壊死はお口の中の細菌の量が多いと発生リスクが上がります。
なので、お口の環境を清潔に保つことはとても大切になってきますね。
生涯にわたって快適な食生活が出来るということはそれだけでとても大切です。
快適な食生活を保つためにも、歯科医院で定期的なメインテナンスを受けることをお勧めします。
きじま歯科医院はあなたの歯を守るお手伝いをしています。
一緒に、お口の健康に取り組みましょう。
〈院長:喜島〉
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