歯周病と重大な病気の関係📚

皆さま、こんちには。
歯科衛生士兼カウンセラーの宮岡です。
いつもきじま歯科医院のブログをご覧いただきありがとうございます。

7秒間うがいの書籍を拝見して、うがい以外にも興味深いことが記載されていたのでブログで紹介します。

お口の中の環境と全身の健康との間には強い関係性があるとわかってきました。
驚いたことに、100を超える疾患に関与しているとのことです。
大腸がんや心臓、脳血管疾患、アルツハイマー病など重大な病気になりやすいです。
これはお口の中で繁殖した歯周病菌などが全身を回り、悪さをするためです。

皆さまは日本人の死因の上位にくる病気はご存知ですか。
がんや心疾患、誤嚥性肺炎です。

1つ目のがんについては、食道がんや肺がん、白血病などあります。
イギリスの研究では歯周病を患った経験のある人はそうでない人よりも14%も高い確率でがんになってしまうということです。
他にも国立がん研究センターの研究では食道がんの細胞から歯周病菌が見つかったり、横浜私立大学の研究から大腸がんの発症に歯周病が関与している可能性がある結果も出ているそうです。

2つ目は心疾患である動脈硬化や心筋梗塞です。
歯周病と糖尿病の関係性が高いことは有名ですが、糖尿病はさまざまな合併症を引き起こします。
最近の研究では、歯周病が糖尿病の要因になるケースもあることがわかってきました。
血糖値が高い状態が続くと血液がドロドロになり、血液の流れが悪くなったり、血管の弾力性が失われてます。
その結果、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こします。
動脈硬化になっている血管を調べると歯周病菌がたくさん見つかるとのことです。
血管内に住み着いた歯周病菌が動脈硬化を悪化させるそうです。
さらに、血液が心臓で詰まれば心筋梗塞ですが、脳で詰まれば脳梗塞です。
脳梗塞も歯周病と関係があり、脳の破れた血管を調べると歯周病菌など口の中の細菌がここでもたくさん見つかったそうです。
こわいですよね。

3つ目は誤嚥性肺炎肺炎です。
シニア世代の命を脅かすものの一つですよね。誤嚥性肺炎とは食べ物や飲み物、唾液が気道に誤って入る事で、お口の中の細菌が肺に入り込んで起きる肺炎です。
必ず肺炎になるわけではなく、きれいな唾液や身体の免疫力が高い場合は問題ありません。
しかし、お口の中が汚れていると大量の細菌が唾液とともに肺の中に入り炎症を引き起こします。
シニア世代でよくきくのが認知症ですが、その7割がアルツハイマー病です。
近年の研究で歯周病菌がアルツハイマー病の原因になる可能性も出てきました。
九州大学などが歯周病になったマウスで記憶力の低下が見られたというのです。
また、亡くなったアルツハイマー病の患者様の脳を調べたところ歯周病菌が生み出す毒素が多く見つかったとのことです。
さらに、歯の本数とアルツハイマー病の進行にも関連性があります。
これは広島大学のマウスの調査で明らかになったそうです。
認知症の発症が増えるのは70代になってからですが、アルツハイマーの原因である物質が脳に溜まり始めるのは50代からとされています。
もっといえば、歯周病は40代に症状がみられると言われていますが、お子さまや10代、20代にもみられる歯肉炎から歯周病へ発展していきます。
子どもの頃からの歯ブラシやフロス、仕上げ磨きや定期検診は将来の大切なお子様の健康寿命につながると私は信じています。

お口の中は身体の臓器の一つであり、歯ぐきから血が出るというのは大変なことなのです。
お口の中をキレイに保ち、命に関わる病気の予防をしていきましょう。

<歯科衛生士兼カウンセラー:宮岡>

PAGE TOP