認知症専門医が教える歯を守る大切さについて②📚

皆さま、こんにちは。
歯科衛生士兼カウンセラーの宮岡です。
日が長くなりましたね。
日中はすでに暑い日もあります。

「認知症専門医が教える!脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!」の書籍の内容紹介の続きです。
前回は歯のケアで認知症状が改善された患者様のお話をさせていただきました。

認知症専門医が気づいたのは「脳の老化」をもてる鍵は「歯」にあったということです。
その理由は歯や舌、唇を含む口は脳の運動野と感覚野の1/3も密接に繋がっているからです。
さらに、口と繋がっている顔まで含めると半分も脳と密接に繋がっているとのことです。
つまり、歯のケアなどで口を刺激すると大脳の広い範囲に影響が及ぼされることを意味しています。

なぜ、口は脳内でこんなにも広い範囲を占めているのでしょうか。
それは命が口に始まり、歯で終わるからです。

当院では、チャイルドがあるので赤ちゃんを見る機会が多くあります。
その赤ちゃんたちは生まれて1番初めにすることは、ミルクや母乳を飲むこと、つまり栄養の補給です。
そのときの栄養の摂取口が「口」です。
舌や口、顔面の筋肉を動かし、栄養を摂取します。
生まれたてで未熟な脳は生きるために欠かせない栄養の摂取を最優先で行うため、口にまつわる運動領域を広くしました。
同時に摂取した栄養から受ける味覚や臭覚、触覚など多くの情報を処理するために感覚領域を広げたということです。
栄養の摂取は生まれてから死ぬまで続きます。

当院では早くて、歯が生えてきた0歳から歯の予防のために歯科医院へ連れてきて下さるお母様やお父様が多くいらっしゃいます。
そして、お子様を預けられるチャイルドがあります。
保育士に預けて保護者の方も治療や定期検診を受けることができますので、ご安心して当院へお越しください。

命を支えるために脳とどこよりも強く結びついている脳です。
だからこそ、歯のケアで刺激された認知症患者様は脳全体が刺激されて、どんどん元気になったということです。
歯でモノをひと噛みするごとに脳に大量の血液が送り込まれます。
歯の本数が多い程、脳に送り込まれる血液の量が多くなり、歯の本数が少ない程、脳への刺激が減ります。
脳機能の低下につながり、やる気の喪失やもの忘れを引き起こし、やがては認知症につながっていきます。

東北大大学院の研究グループが歯の数と認知症発症率の関連を調査しています。
70歳以上の対象者の口の中に残っている平均本数です。
脳が健康な人の歯の平均は14.9本でした。
そして、認知症疑いありと診断された人の歯の平均はたったの9.4本です。
昔から言われている歯がない人はボケやすいという言葉は科学的にみても正しかったとのことです。

また、名古屋大学大学院医学系研究科のアルツハイマー型認知症の歯の本数の調査ですが、健康な高齢者に比べ、残っている歯の本数が平均で1/3しかなかったとのことです。
さらに、歯がないにもかかわらず入れ歯などの補助的な歯をしていない率が高かったとのことや健康な高齢者より20年も早く歯を失っていたことも明らかになりました。

著者の認知症専門医である長谷川先生は、これから私たちがすることは歯をしっかり温存するような歯のケアを心がけることと伝えています。
ただ、ご自宅ではできない歯のケアは私たちがお手伝いさせていただきますので、ぜひお越し下さい。

<歯科衛生士兼カウンセラー:宮岡>

吹田 きじま歯科医院

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